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本屋で平積みされていたのを見つけて買いました。 イギリスにはあまり興味がなかったのですが大英帝国といえば近代史に登場する覇権国家。今ではアメリカになるのでしょうが・・・。 それではその交代劇はいつに行われたのか? 大英帝国。 近年まで確かに存在していた帝国。その起源は16世紀のエリザベス女王まで遡る。 スペイン無敵艦隊との決戦 アメリカ植民地の独立戦争 ナポレオン戦争 幾多の危機を乗り越えてきた帝国にも凋落の兆しが見え始める。 それを決定的にした二度の世界大戦。 ヨーロッパにおける過度のドイツ敵視政策、そしてアメリカへの夢想がその後の運命を決定した。過度のドイツへの締め付けはヨーロッパでの正面決戦を余儀なくされる。 その一方でアメリカへの譲歩はイギリスにとって利益よりも損失を招いた感がある。 硬直した軍事指導の下に多くの人命を失った第一次世界大戦。 多くの若者がソンムの戦いで戦死した そしてそれに続くヒトラーのドイツ第三帝国との戦い。 第二次世界大戦の勝利は大英帝国の葬送の序章であった。 帝国最良のとき-「エル・アラメイン」と「ノルマンディー」の勝利-と引き換えにイギリスの財政は破綻しつつあった。チャーチルの叫んだ「いかなる代価を払っても勝利を」の言葉は現実になった。 アメリカによるイギリス経済圏の解体。 インド、パレスチナからの撤退。 スエズ運河の喪失。 大英帝国はゆっくりと消え去っていった。その影にはアメリカの姿があった。 大英帝国400年の歴史からすればアメリカ植民地の独立は紛れもなく失策であり、それに続くアメリカへの不介入や譲歩はアメリカを巨大化させ、二度の大戦で立場は全く逆になる。外交による勢力均衡によって頂点を極めたがそれを忘れたために退場することになった。 それは果たして止められない歴史の流れだったのだろうか? それとも避けれないものだったのだろうか? やはり古人が言うように「頂点を極めたならあとは下り坂を落ちていくしかない」のだろうか? 一つの偉大な国の終わりはいろんな意味で教訓となるのになぜ学校では教えないのか不思議だ。年表をだらだら覚えるよりはましなのに。
by teodrx
| 2005-01-31 23:18
| 本・漫画
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